究極のアウトドアー料理!海外編その2

hongofull

2006年07月22日 11:56


南太平洋の島々には、ほぼ同じ料理法で調理する伝統的な料理があります。それぞれ呼び名は 異なりますが、トンガ王国ではウムと呼ぶ蒸し焼き料理です。なんせ、調理するのに必要なのは、バナナの皮と石ぐらい。なーんも道具が必要ありません。まさしく究極のアウトドアー料理です。

トンガに滞在していた時に、宿泊先のオーナーが所有している小さな無人島へ連れて行ってもらいました。そこはまさしくパラダイスと言うのがふさわしい素晴らしい所でした。島の端から端迄、200mぐらいしかありませんが、そこには椰子の木が生え、バナナやパパイヤの木もありました。

そこで、ウムをごちそうになったのです。
調理法はいたって簡単。まず火をおこし、10~20cmぐらいの石を焼きます。
石を焼いている間に、穴を掘りバナナの皮を敷き詰め、そこにイモ類や魚を入れて再びバナナの皮で被せ、焼けた石を上に載せ、さらに土を被せて、あとは2~3時間待つだけ。なんともシンプルです。

火種ですが、枯れた椰子の葉やあちこちに落ちている乾燥した椰子の実の皮を使います。
この繊維が非常によく燃え、炭のように火持ちがよくなります。
皮を剥いだ後の実は、中にココナッツジュースが入っているので飲料水となります。乾燥した椰子の実なので、ジュースは青臭ささがなくすっきりとした味です。身を半分に割り、内側のココナッツを取ると食器代わりに使えます。



石を焼いた後の火種を利用して今度は、鶏の丸焼きです。しかし島に来る時の船に、しっかりと見てしまっていました。

生きた鶏を連れてきたのを・・・・

          
そうです。その場で捌かれちゃいました。さすがにその現場は見る勇気はありませんでした。
で、焼き方なんですが、これが へー と納得の料理法でした。
まず、Y字になった枝を地面に突き刺します。そしてなぜか2mぐらいの長い木の棒の先のほうに鶏の尻から首は突き通して、棒の先端をさっきのY字の枝に乗せ、火種の上、30cmぐらいのところに鶏肉が来るように調節して、もう一方の棒の端をを持ちます。時々棒をまわして鶏肉に満遍なく熱があたるようにします。



















ここで、なぜ2mもの長い木の棒が必要なのか、聞いてみました。
答えは簡単、
「火のそばにいると熱いから、なるべく離れて調理するためだ」
といたって至極もっともな返答でした。
それで2時間ぐらいひたすら、いわゆる遠火で焼いていきます。火種ですが、そんなに弱くて大丈夫?というほどのものでした。
しかし焼きあがった鶏は、皮がパリパリ、肉はしっとりと抜群の焼き加減。
もちろんウム料理のほうも、ほんとおいしかった。

木の棒に突き刺して焼く鶏肉料理を、ぜひ子供に見せてやろうとずっと思ってたのですが、結局国内のキャンプ場では果たせず、子連れキャンプが終了となってしまったことに悔いが残ります。
でも、機会があったら是非チャレンジしてみたいです。

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